麻生区白山の通称グリーンタウン周辺は、その名の通り緑の多い街並みで、むじなが池公園をはじめ、多くの緑地と公園に囲まれている。当団体が管理する島田生長の森緑地は面積が4,943m2と広大なうえ、急峻な傾斜地が多く、作業は大変である。 緑地内での主な作業は枯れ枝の整理、草刈り、ゴミ拾い、樹木の枝の剪定などである。 体力に自信がある人は、緑地周辺の傾斜地の雑木、雑草に、剪定バサミ、ノコギリで挑み、体力に自信のない人は小道やその周辺で枯れ枝や草木の片づけを担当する。 体力に自信がある人は、どんどん傾斜地の奥に分け入って枝を払うが、足場が悪いので、刈り取った枝を運び出し、まとめて積み上げるのは大変そうだった。手が届かない枯れ枝が人の歩く小道の上に見つかると、ヒモをかけて引っ張って、折ることもあるが、なかなか困難な作業に見えた。特にキノコの付いた枝や木の多くは枯れており、手に負えない大きな桜には番号札を付けて、倒木のおそれがある旨を区の道路公園センターに伝えてある。 会として特に心がけているのは、豊かな緑の維持と、防犯の観点から地域住民の良好な環境を確保することである。自然の森を目指すので、自分たちで草木は植えないが、キンラン、ギンランなどが再生してきた。 また、会員の技能向上のために剪定講習会を開く際には、一般の方も大歓迎。近隣には1戸建てが多いので、自宅で役立てばとのこと。 なお、成人の会員を募集中。 島田生長の森緑地の由来 この緑地はもともと傾斜のきつい草地であったが、36年前に植物生態学者の宮脇 昭博士の指導で、緑豊かな森を目指して、シイ、カシなどのさまざまな常緑広葉樹を密集して植樹した。 氏が提唱する宮脇理論による植樹は、1970年の新日鐵大分製鐵所での成功で全国に広がり、マレーシアでの熱帯雨林の再生や中国の万里の長城でのモウコナラ植樹プロジェクトなどで成果をあげている。 |
女性も傾斜地に分け入っていく 枯れ枝は落ちていないかな?小道が綺麗になっていく 足場が悪いので作業は慎重になる 長い竿の先の金具を枯れ枝に引っ掛け、 金具に付いたヒモを引っ張って枝を落とす 集めた枯れ枝は積み上げる 万里の長城で緑の再生にいどむ |
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2019-04-19 | |
島田生長の森緑地管理運営協議会 代 表:奥山(おくやま)玲子(れいこ) 連絡先:Tel. 044-987-7335 設 立:2015年10月 メンバー:13名(男性5名、女性8名) 会費:なし 活動日:毎月第1日曜と2日後の火曜日 9時~11時 活動場所:島田生長の森緑地 |
取材・文 中島久幸 |