デコパージュ。言葉の意味は「切り抜く」。この工芸は18世紀、東洋の漆工芸をベネチアの家具職人が模倣したのがはじまりだそうだ。切り抜く・貼る・塗るの三要素を含む技法には多くのバリエーションがあり、色、プリント、素材、テクニックにより、個性ある作品ができあがる。切り抜く素材は、印刷された模様、描かれたもの、包装紙など、制限がない。装飾される対象物も紙、布、ガラス、プラスチックなど相手を選ばない。 Le Grant を主宰する永田 みどりさんとデコパージュとの出会いは40年前。デパートでの展示会だった。デコパージュの教室に通いはじめるとすぐさま頭角を現し、指導者の域に達する。かねてより生きるうえで人や社会との関わり合いが大切だと考えており、デコパージュの教室を開く。さまざまな技法と対象、デコパージュの自由度を生かす指導は生徒の個性、表現、希望を尊重する。共に作業をし、ときに、互いの作品の感想や意見交換をする。 受講者にデコパージュをはじめて何か変化があったかと尋ねると口々に「絵画の展覧会」に良く行くようになったとのこと。創造への探求心も芽生える。 気に入った模様を切り抜いて材料に貼りつける。上塗り剤を幾重にも塗り重ねていくと、光り輝き、重厚さも加わわる。氏の代表作の木製宝石箱は、まるで大理石で作られたかのようである。 入り口は入りやすく奥は深い。ちょっとした小物にデコパージュ。はじめてみるのはいかがであろう。 |
受講者の個性に合わせた指導 大理石かと見紛う仕上げ |
2018-08-01 | |
オリジナルデコパージュ ル・グラン 代 表:永田 みどり 連絡先:Tel.&Fax.044-955-9396 設 立:2017年9月 会 員:5名(女性5名) 入会金:なし 会 費:1000円/月 材料費別 活動日:火曜日/木曜日 活動場所:麻生市民交流館やまゆり URL:http://le-grand.hobby.life.jp |
取材・文 景山茂 |