サークル 男の自慢料理は、麻生市民館で開かれた「男の自慢料理」の受講生が1996年4月に立ち上げた。 月1回、男ばかり25名、特製の頭巾と思い思いのエプロンで班ごとにキッチンを囲む。おもむろにレシピの紹介。ミートローフ全粒粉入りパンなど。 パンといえば捏ね方、発酵などなかなかの曲者である。さすが自慢料理、と感心するや、講師の説明を聞きもせず男どもが動く。23年におよぶキャリア、包丁使いはいかに、との期待は外れ、マイペース、無心に切り込んでいく。 まるでありんこが獲物を巣に運んでいるかのよう。あるものは調味料をあわせ、あるものは玉ねぎを刻み、手すきのものは洗い物と、阿吽の呼吸である。 「婦人之友」の「友の会」で料理を学ぶ講師の清田さん、「レシピどおりの女に対し勝手に始めるのが男」という。ゆえに各卓、同じようには進まない。すかさず手直しをしていく。 そして実食。 バタバタと進んだ印象にもかかわらずパンはふっくらと「男の自慢料理」に恥じぬ出来上がりだ。 火を焚き特別な料理を作る、同じ釜の飯の連帯感が23年という長寿につながったのだろう。料理を極め、レシピを家で再現という期待は淡いが、興味を持たれたご主人の背を押して頂けば洗い物と片付けは間違いなく上手になるサークルだ。 |
講師の指導で「男の自慢料理」という呼称に恥じぬ立派な料理ができ上がる |
2019-04-15 | |
サークル 男の自慢料理 |
取材・文 景山茂 |