麻生区内に、近い将来絶滅の恐れがある動植物がいるのをご存知だろうか? ホトケドジョウ、タマノカンアオイ、キンランなどである。これらの動植物が数を減らしてきたおもな理由は、生育環境が開発や汚染などで失われたためといわれる。市内の生息地では、熱心な環境保全・保護活動が行われているところもある。 ちなみに、ホトケドジョウは岡上地区では絶滅したと考えられていたが、2005年に偶然発見され、以後和光大学の「かわ道楽」の学生によって保護・観察が行われている。 「かわ道楽」は学生サークルであるが、岩本陽児教授が代表を務める地域・流域共生フォーラムなどの大学機関や地域住民と協力して、野生動植物の保護活動を行っている。活動は地元岡上のほか、宮前美しの森、鶴見川流域各地などにおよび、希少生物の発見、アユ遡上の発見などの成果を上げ、高い評価を得ている。さらに、都市圏での自然保護活動は、地域に溶け込むことが必要だとし、子ども川遊び教室(*1)、どんど焼きなどの行事にも積極的に参加している。 岡上地区の鶴見川では、サギ、セキレイそしてカワセミ!や、暖かくなればスッポンの姿も見ることができるという。これも環境保全と保護活動の成果であろう。 多くの人々によるこうした活動が、さらに広範な理解と支持を得られることを願い取材を終えた。 (*1) かわ道楽のメンバーの多くが、子どもたちに環境教育や水資源の重要性を指導する講師となるのに必要な講習 (プロジェクトWILD、プロジェクトWETのエデュケーター講習)を受講している。 (*2)(*3)写真提供 和光大学 齋藤 透氏/かわ道楽 |
下草刈り、間伐…暑さのなか、若さを武器に 作業は続く。(*2) 私がホトケドジョウです。ずんぐりしてる体形が 可愛いでしょう?(*3) |
2017-02-01 | |
和光大学かわ道楽 連絡先:和光大学 地域・流域フォーラム centr@wako.ac.jp |
取材・文 仲原照男 |