2004年11月、中越地震の報に接し、かって住んでいたことのある地区の様子が気がかりで、代表の高田氏は長岡へ車をとばした。惨状を目の当たりにして、これは大変なことだとショックをうけ、もとの生活を取り戻すには、多くの人の助けが必要だ、という村長の言葉を実感した。 これを機に高田氏は災害復興を目的とする任意団体を設立。中越には10回ほど、東日本被災地へも地震直後からおよそ30回以上は出かけた。琵琶湖の流木撤去、山形県船形町での除雪作業などにも携わった。復興支援活動は多岐にわたる。技能をもった人がいれば鬼に金棒。特に、下敷きになった人の救出や倒壊した建物の修理解体、倒木の片付けにチェーンソーの使用は不可欠。そのため、毎年、多摩川の河川敷でチェーンソー講習会を開催している。 高田氏はじめ会員は平日には仕事があり、活動はおもに土日祭日。仲間と車に分乗し被災地へ向かう。遠征は東北・北陸・近畿におよび、平均2ヶ月に3回程度。みんな手弁当だが被災者のことを思えば苦にならない。「困っている人たちがいる、力になりたい」。止むにやまれぬ思いで東へ西へと車を走らせる。「共感と行動、それがひいては我が身の防災につながる」が高田氏の持論だ。 |
多摩川河川敷でのチェーンソー講習会 |
2019-04-15 | |
復興ボランティア タスクフォース |
取材・文 植木昌昭 |