麻生図書館が所蔵する布絵本と館内に飾られているタペストリーの修理と作り直しを行っている。高齢の会員たちが退会し、昨年、設立時から代表を長く務めてられた方が急逝したため、少人数で苦労していると聞いて取材した。 活動をはじめたきっかけは、麻生図書館創立直後に図書館が企画した布絵本製作講座。「ぐるーぷ・もこもこ」によるに講座に参加した人たちが、図書館用の布絵本を作る目的で40年ほど前に設立した。布絵本はタテ26cm、ヨコ38cm、7~8ページ。絵が主体で文字はないので、読む人が考えて聞かせることになる。今では20作品ほどあり、同じものを3つ作るので60点に及ぶとのこと。そのすべてが著作権の課題を解決するために、話の展開がオリジナルである。 イソップ童話「太陽と風」では、太陽と北風が旅人の外套を脱がせようと旅人に挑み、太陽が勝つ。それにヒントを得たオリジナル作品「ねずみのよめいり」では、若い娘のねずみが、強い花婿に嫁ぎたいと願う。北風は強く吹きつけるが、頑丈な蔵を壊すことができずに負け、蔵は若いねずみに壁をかじられ、穴を開けられて負け、娘は若いねずみに嫁いで、めでたしめでたし。 現在は修理と作り直しが主体のため、作業としては、同じ色のフエルトを、元の人形など絵のかたちに切り抜き、台布に縫い付け、端を縫って裏布をつける。特殊な技術は必要ないので、針仕事が好きな人であればすぐにでもできるとのこと。修繕する作品の企画や材料の分配、製本などで集まるが、ほとんどの作業は自宅で行い、グループ内の連絡は主にメールで済ます。有志でときどきお茶を飲み 「無理をしない、頑張らない」がモットーの気さくな会だ。是非一度訪れて欲しい。 |
「ももたろう」の4シーン 「太陽と風」からヒントを得た独自の物語「ねずみのよめいり」の4シーン さて、どのように作業を進めようかな? 布で作ったボランティア募集のポスター |
2024-04-01 | |
グループ たんぽぽ 代 表:山本マチ子 連絡先:044-.951-1305(麻生図書館 松田) 設 立:1985年 会 員:4名(女性のみ) 入会金:なし 会 費:なし(材料費は市の補助あり) 活動日:毎月第1、第3金曜日 10~12時 活動場所:麻生図書館 集会室 |
取材・文 中島久幸 |